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3日目(4月30日) 旅に予定変更はつきもの セットされた目覚ましの携帯電話が朝4時に鳴った。 前々日から走り続けた疲れか、起きようとするが目が開かないし吐き気がする。しかしせっかく旅に出てきて寝てたと言ったら笑われてしまうので、重い体を運転席に移し、朝陽の撮影場所探しをするため周囲を走る。岬の中でも少し高い位置に決めた・・・というより、東の空が赤くなり始めて大急ぎでカメラ2台をセット。 4時30分に下北半島辺りから日の出が見れたのは感動もんだ。 その後、龍飛灯台に登るとそこには津軽海峡をはさんで北海道が見えた。津軽海峡に接する北海道は、言葉では表現できない美しさなのだ。 今日は、龍飛岬より夕陽も撮影するつもりだったが、「日の出、日の入りコンパス」でみると、龍飛岬からの夕陽は北海道にかからず、ただの日本海に沈む夕陽となってしまう。次の案として半島の右に位置する尻屋崎より、下北半島の大間あたりに落ちる夕陽に決めた。 8時に龍飛岬を出発して尻屋崎に到着したのは16時過ぎ。尻屋崎には寒立馬(かんだちめ)が放牧されていて、岬先端部の車道入口に自動タイマーが作動するゲートが閉まっていて入れない。思い描いていた夕陽の撮影ができないため、仕方なく予定を早めて次の目的地「恐山」に向けて移動だ。 恐山に行く途中の薬研(やげん)温泉が無料の露天風呂を発見し、野宿は露天風呂「かっぱの湯」の駐車場とした。 |
龍飛岬の朝陽 朝陽は下北半島より登った | |
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疲れて寝ているが、風で車が揺られ、風の音もビュービューとしていた。 また、朝方には気温も下がったのだろうか、とても寒かった。 毛布にからまりながら(大きな毛布なので2重にしていた)寝てはいたが・・・。 前々日から走り続けて本日の睡眠は5時間弱でしかなく、身体も頭も重い。 起床は4時、フラフラする身体にムチを打つように、「起きなければ・・・」と無理やり気持ちを振るい立たせた。 車を動かすが、どこから撮影すれば「龍飛岬らしい・・・」と、辺りを走りまわるが分からない。しかたなく、突先の高い位置を目指した。 まだ、4時20分なのに東の空が赤くなり始めている。 確か、広島では日の出は、6時前だったような気がする。こんなにも時間が違うのか? 4時43分に、太陽が頭を出した。 地図で見るとどうやら下北半島から登っているようだ。 やったぞ! 東北旅の目的でもあった、龍飛岬より朝陽が拝めたのだ。 朝陽は、いつもよく見ているが、やはりここが本州の最果ての地と思うと、心が踊るくらい感動ものだ。 |
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![]() (龍と竜飛岬と北海道) |
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龍飛崎灯台 | |
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龍飛崎は北緯41度15分。北海道の「白神岬」とは20kmの距離。 岬の先端は高さ115mの断崖になっている。 ここからは津軽海峡の北に北海道を、南には小泊権現崎を望むことができる。 また、昭和63年(1988年)に開通した青函トンネルの青森側の基地があったところ。現在では青函トンネル記念館としてトンネルに関する資料が展示されている。 観光で来ているのではなかったので、青函トンネルは見なかった。今後いつ来れるのかと思うとやはり見ておけば良かったのだろうか?(開館するもで待てるない) そんなこと言っていたら、何日あっても広島には帰れないだろう。 |
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津軽海峡の向こうは北海道が見える | |
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その後、龍竜飛岬灯台に登るとそこには津軽海峡をはさんで北海道が見える。澄み切った空気の中、津軽海峡に接する北海道(松前町〜函館山)が見えていた。 言葉では表現できない美しさなのだ。 画像は龍飛港から北海道が見えている。 |
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石川さゆり「津軽海峡冬景色」の石碑 | |
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龍飛岬 石川さゆりが唄う、「津軽海峡冬景色」が聞ける。 “ごらんあれが 龍飛岬 北のはずれと・・・”北海道をバックに石碑が建っている。 その石の中に赤いボタン。押した瞬間、石に組み込まれたスピーカーからステレオで曲が流れる。 石碑の前で聞くとこの歌の歌詞が心に伝わる。 なぜかセツナイ気持ちになるのは私だけであろうか? 人が大勢いるとボタンを押す勇気がいるが、北海道が見えているなら思い切って押してみてください。 「津軽海峡冬景色」が絶対に好きになることは保証しますヨ。 |
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龍飛岬 日本唯一の階段国道R339号![]() ![]() |
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全長388.2m 362段 標高差70m。階段が国道となっているのは全国でもここだけ。車両の通れない階段でつながっているから不思議。 弘前市から津軽半島の西海岸沿いを通って三厩村の役場間をつなぐ国道339号線で、もともと村道だったものが県道、国道へと昇格したものだが、これはお役所の役人が国道指定の際に現地を確認せず、地図を見ただけで国道に指定した結果という話である。 この階段国道は、ぜひとも見てみたい所であった。 日本に一つしかないと聞くと・・・! 歩いてみるとこの国道も観光だけではなく、集会場や小さな畑があり地元の人達の生活道路でもあった。下の方は階段がジグザグの交差している。また、下の入口は民家の横を通り上がる。 また、言い方を変えると、本州最北端にある北海道が見える長い階段とも言えるだろう。 どちらから行っても、同じ階段を往復しないと戻れない。 ちょっとだけ、時間と気持ちにゆとりがないと無理かな? |
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より強く本州から北海道を見た気持ちなれるのは「日本海シーサイドライン」を走ることをお薦め! | |
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日本海シーサイドライン 道の横にはあちらこちら雪が残っていて、多いところでは2mちかくある。吹く風は強いのだが、冷たいという感じはしない。観光客の着ている服は、半そで姿もいれば長袖もいるくらい。 |
風の岬としても有名で風力発電の風車が近くの丘に数多く立っている。 恒常的に強風の吹く津軽半島北端の龍飛地方に、直径28mの風力発電用の風車が林立している。 「ウインドパーク展示館」で詳しい仕組みがわかります。 昨日、夜に走って龍飛岬に着いたため、周りの景色はまったく見てなかった。 龍飛岬を紹介する本などでは、必ずここからの景色を見せている。わざにもう一度往復する甲斐はある。 龍飛岬より津軽海峡を挟んで、北海道を見る景色は雄大としかいいようがない。 私の住む広島県人としては、中国地方から四国を見るのとちょっと訳が違う。瀬戸内には、どこから見ても海に浮かぶ島々を手前にしてしか見れない四国は、他国とは思えない。 しかし、ここから見る北海道は、他国に見えてしかたない。 ただ残念なことに・・・。 地球の環境破壊からすると自然の風を利用して風車で電気を起こしているのは納得いくのだが、自然の風景を残すことを考えると、少しなんとかならないものかと思ってしまう。 この雄大な景色に立つ風力発電の風車は・・・似合わないと思う。 |
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昼食場所 陸奥湾 砂浜海岸 | |
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野辺町から国道279号線でむつ市に繋がる「むつはまなすライン」。 天気は良くても、津軽半島と下北半島の全景は見ることができないほど、陸奥湾は広い。 |
朝に龍飛岬を出てひたすら陸奥湾沿いを南下。青森市を通って、むつ市に向かう途中に、あまりにも腹がすいたので昼食とした。ガスコンロを出してフライパンで焼肉をして食べた。おなかも一杯になると眠気に誘われて心地良い風を受けながら昼寝をした。 今晩の野宿はどこにしようかな〜あ。と考えているいるうちに瞼が閉じた。 この後のスケジュールは起きてから・・・。 |
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尻屋崎 | |
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昼飯を食べて少し仮眠をしたのちに16時20分に尻屋崎に着いた。 尻屋崎より下北半島の大間あたりに落ちる夕陽を狙って来たのだが、とんでもない状況だった。 見ての通りゲートが下りていて車では入れない。ここは、放牧の馬(かんだちめ)が上位らしく、人間は二の次のようだ。 なかなか素晴らしいことではないだろうか? だいたい観光地ともなると、動物や植物などはホッテ人間さまの行動が許されているのが大勢である。 |
何も、勉強(調べて)していなかった私が悪いのだ。ましてや、ここで夕陽を撮影するなんて、一度入ったら朝まで出れない?そうなれば朝陽も撮影できただろうに・・・。 尻屋崎で撮影して、そのまま野宿(車泊)をしようと、さきほど計画したばかりなのに計画は余儀なく変更することになた。 さ〜あ、何処へ行けばいいだろうか? 今回の旅では、ここ尻屋崎は訪れたが見れないことになったが、結果的には、後日もう一度立ち寄ることになった。 そこで、灯台とかんだちめを紹介しよう。 |
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17時頃 尻屋崎より少し南下したところ 悔しいが一応夕陽? | |
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何処へ行こうか? 何処で寝ようか? 県道6号線の東通村の岩屋あたりの海岸線で車を停めて悩んだ・・・・? 見ての通り、ここで(落ちる夕陽は大間あたりなのだ)綺麗な夕陽が見えるならこのまま待つのだが、悔しいことに厚い雲が覆っている。 一気に大間まで行くのは芸が無い。 ましてや、私は海岸線を走る場合は、海に近い左側を走ると決めている。同じ走っていても少しでも近くに海が見えるからである。だから、大間を目指すのはもう一度、陸奥湾に出なくてはいけまい。 そんなつまらないことを考えならが、ここは下北半島だと思い直して、見ておかなければ行かない場所といえば、「恐山」だろう。絶対に行こうと思っていたとこではないが、地図を見るとその周りに温泉を発見した。 そうか、朝4時頃からウロウロして汗だくにもなっているので、ここらで汗を流したいということに決めた。 薬研温泉(やげんおんせん)にかっぱの湯があると地図に載っている。 ここに決定! さっそくカーナビにセットすると、薬研温泉まで約40kmほど。 国道279号線の大畑あたりで、すごい眠気に誘われてしまって、広い駐車場に車を停めて、ハンドルに頭をのせたまま寝てしまった。エンジンもかかったままで、約20分ほど仮眠してしまった。 かなり疲れがあったようだ。龍飛岬を出て3回目の仮眠だった。 でも、これは、今回の旅では、絶対条件で、「眠くなったら、場所かまわず寝る・・・」と決めていた。 これって、目が覚めると、すごく頭もハッキリ、目もパッチリするのですよ。 寝る時間なんて関係なく、目を閉じることです。 これが、私の安全運転の秘訣です。 |
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