今の夢を実現するためには体力勝負!
旅のデーターを見た人からは、「無謀な旅をしているな」「これじゃ〜しんどいだけでしょ」とか言われそうだ。
言い訳ではないが、私にしてみれば、数少ない休日を目一杯使わないと、ただの計画・夢でしかなくなるのである。
「朝日・夕日の撮影旅」としては、これだけ走らないと、行きたい所・見たい所まで辿りつけない。
とにかく、ゆっくりとのんびりと走る時間はないのだ。
目的地までは、体力の続く限り走るのみ。
現実は、仕事・家族のある者としては、仕事を辞めてまでは好きなことはできない。
また、そんなにしてまで自分の夢を果たそうとは思わない。
今、できることを精一杯やる!
計画を実行に移すのみ!
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旅の最初の朝日は高速道路で遭遇
家を出てから自動車道をひたすら走る。
計画では、新潟から磐越自動車道を走り、途中で猪苗代湖に寄る予定だった。そこで、朝日を撮影したいと予定にはしていたが、磐越自動車道では、雨が降り、雷までが鳴り、猪苗代湖付近では、朝日撮影どころではなかった。
予定の初っ端から計画変更か〜あ。
ここは、イッキに東北自動車道で盛岡−田沢湖へと行こうと。
うまく行けば田沢湖で朝日撮影が出来るかもしれない。
そんなに甘くはない。
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家を出て、約13時間で1,000kmを走っているのだから。
福島県から宮城県あたりで眠気が襲ってくる。
当然のこと!
田沢湖まで200kmを6時間かけて、そのうち仮眠は約2時間も・・・取るはめになった。
なので、朝日は盛岡市の手前の東北自動車道のPAで見ることになった。
ここから、毎日同じ太陽を追うことになる。・・・当たり前か!
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田沢湖を一周してみる
湖の最大深度は423.4mで日本第1位。
湖面標高は249mなので最深部の湖底は海面下170m以上のところにある。
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田沢湖を一周することにして周回していると“御座石神社”があり、湖を望むように大きな赤い鳥居が建っている。
後から知ったのが、この境内には竜の姿をした辰子像があり、不老長寿の御利益があるとのこと。
辰子像は湖面の中にあるもだと思っていた。
境内には入らず、鳥居の周囲を散策しただけだった。
ちょっと勉強不足だったようだ。
残念。 |
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御座石
秋田佐竹二代藩主、義隆公が慶安年間(1647〜1651)にこの岩場に床枕を据えて田沢湖の景色を眺めたことから付いた名で、御座所の石(岩場)という意味。
ここは延命水という泉が湧いていると言われているが、延名水は涸れて確認出来ない。 |
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辰子像とその伝説
辰子像は薄絹を身にまとって金色に輝く像で、田沢湖のシンボル的存在。
像の後ろには秋田駒ヶ岳が見え湖畔の絶景ポイントとして観光客で賑わう。
田沢湖の辰子像には数種類の伝説があり、辰子像を見た私は、いずれも人間から龍に姿を変えられた八郎潟の主(八郎)と田沢湖の主(辰子)が恋仲となり田沢湖で暮らすようになり、八郎潟は浅くなり主の増えた田沢湖は逆に深くなったいう説を信じる。 |
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乳頭温泉郷(にゅうとうおんせんきょう)
個性的な一軒宿が集まる温泉郷。
玉川支流の千達川の最上部に点在する7つの宿からなる乳頭温泉郷。
全国でも温泉ファンが憧れる秘湯で知られている。
東北を代表する秘湯だ。
ガイドブックを見ても、「ここへは行きたい」と思わされる湯の色。
とにかく、行ってみよう。
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鶴の湯への道にはブナの原生林は雪が残る。ここって、冬には雪がすごく積もるだろうな。
でも、テレビで見たぞ!
冬なのに、お客さんがいっぱい泊まっているのを・・・。
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鶴の湯
古くからの温泉宿として1688年ごろの記録があり、鶴の湯の由来は傷ついた鶴が湯で傷を癒すのを見て名を付けたと言われている。
時代劇のセットに来たような気すらする茅葺き屋根の本陣。温泉の顔でもある建物を見ただけで圧巻。
全国の温泉ファンが一度は入浴したい温泉が、鶴の湯の半径50m以内に泉質の異なる4つの源泉が沸いている。
源泉名は“白湯” “黒湯” “中の湯” “滝の湯” で同じ敷地内で、効能・泉質共に異なる4つの温泉が湧くのは珍しい。
などと詳しいことを書いているが、ガイドブックを見ての知恵なのだ。
今年の2月に雪崩の事故にあって4月20日より営業を再開したと聞いてお風呂に入れると思い訪ねた。
本当に入浴したかったのだが、日帰り入浴は10時からで、それまでは待てないので、入口で記念写真を撮って、しぶしぶ立ち去った。
ぜひとも、再訪して4つの湯に浸かりたい。
ここまで来たのだから絶対に温泉にはいるぞ
でも、ここで諦める訳にはいかない。
私の友達に温泉好きな者が多く、ぜったいに言われるに違いない。
「そこまで行って、何処にも入浴しなかったの?」 「あ〜、もったいない!」 と言われる。
私も、そこまでひねくれていない・・・つもり。
秘かに、決めていた温泉があった。
下調べしていた「秘境の秘湯の宿」「木造でひなびた温泉」「お湯は掛け流し」「露天風呂」というフレーズに惹かれた「孫六温泉」なのだ。
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(大釜温泉)おおがまおんせん
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(妙乃湯温泉)たえのゆおんせん |
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鶴の湯から県道194号線に戻り上流に走ると、妙乃湯温泉、大釜温泉の前を通る。
大釜温泉の裏手に林道らしき道があり、「孫六温泉」と看板があった。
そこの先には、通行止めの看板があり、2〜3台が停まれるスペースがあったので駐車した。
どうやら、この道の先にあるらしい。
歩くしかないだろう。
後から解ったのだが、妙乃湯温泉の手前を右折すると黒湯温泉に行けて、そこの駐車場からは、歩いて3分足らずで孫六温泉に行けるそうだ。
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(手前が唐子の湯で右の小屋が内湯)
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孫六温泉
“清流と深山にいだかれた人情宿” “みちのく秘湯乳頭温泉郷” と看板の通りだ。
秘湯と言えばその通りだがあまり手が加えてない温泉。
お客さまへの配慮も少なく、良く言えば自由的な温泉。
裸で風呂から風呂への移動には何人もの女性とすれ違った。
後から知ったのだが孫六温泉も4つある源泉で単純硫黄泉・ラジウム鉱泉などでそれぞれ泉質が違ったよう。
古くから「山の薬湯」として知られている。
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(唐子の湯)
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“唐子の湯”の小屋は、入口がひとつで、風呂が男女別々になっている。
風呂の中では板を挟んで、女性風呂がある。
どうやら、風呂の湯の下側で繋がっているようだった。
隣からも、湯を掛け流す音がしていた。
そして、「熱い・あつい・アツイ」の声が聞こえていた。
確かに、、唐子の湯(男湯)はとても熱っかた。
こうなったら、絶対に入ってやるぞ!
何度も湯ぶねの湯を体に掛けて慣らしてゆっくりと浸かった。
それは肩まで浸かるのが十秒ほどがやっとで、体は赤くなっていた。
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(内湯)石の湯
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唐子の湯を飛び出し、タオルを巻き、近くの“内湯”へ駆けこんだ。
その途中でも、女性の方がウロウロ。
ま〜いいか、どうせ私を知る人はいなし。
この湯は、先ほどと違い、少しぬるま湯。
少し浸かるが、どうも外には露天風呂があるようだ。
やはり、外の景色を見ながら入る方がいいに決まっている。
露天風呂は、2つあった。
その名は、どう付いているのかは、定かではない。
どちらも、ぬるま湯で、長湯ができそうだ。
孫六温泉には、歩きも入れて1時間30分も居た。
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(露天風呂 @)
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(露天風呂 A)
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実に良い。
ここまで来た甲斐があるというのものだ。
旅の実感に酔いしれた。
露天風呂から、渓谷に残る雪や渓流の水の流れを聞いていると、心が洗われる感じがした。
それと同時に、「遠くへ来たものだ、旅をしているぞ」と感無量だった。
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昼食は自炊でゆっくと
温泉にも浸かり、田沢湖に戻りフラフラしたいると、時間は12時前。
田沢湖道の南側の田子ノ木キャンプ場に、腰を下ろすことにした。
ここで、昼食と昼寝と決めた。
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田子ノ木キャンプ場なのだが、その施設たるもの・・・時期が違うのかな?
でも、自炊に関しては、たとえ水がなかろうが、まったく関係ない。
画像では、湖が入っていないが、車の前方には田沢湖があるのです。
自炊となると、次の画像をみてわかるだろう。
短時間で用意できて、欲しい物をチョイスしながら食べれるのは実に素晴らしい。
我ながら、アッパレー!
その後、デジカメの画像の保存を済ませて、昼寝の時間。
自炊についての詳細は、ここからどうぞ! |

(風がある場合はう後ろのドアを風よけに使う)
(風か強い場合はヒンジにガムテープを巻きつける)
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(今回のメニューです)
(チャーハン・スモークハム・ウインナー・牛肉・エビ) |
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田沢湖の夕日撮影
16時頃から、太陽を見ながら撮影ポイントを探し始める。田沢湖の東側の観光物産店などが並ぶ所。
駐車場に停めて湖際を歩く。
この時期は、水が少ないのか、かなり浜が続いている。
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水が多いときは、この位置は当然歩けず水面下になる。
季節的に渇水時期なのでしょうか?
それは、まったくわからい。
しかし、天気が良さそうとはいえない。
水面を真っ赤に焼けるような雰囲気はないようだ。
どんよりとした、暗いイメージの空。 |

(拡大) |
しかし、ここは田沢湖。
わざに遠くから来たお客を見放すわけがない。
日没に近づくと、空には、幻想的な雲が出てくる。
辰子の伝説の龍のことを思い出す。
龍の格好こそしていないが、まるで突然現われた雲には驚いた。
「なんじゃ・この雲の形は・・・」と独り言。
そうしていると、今度は、太陽を真っ二つに別ける雲。
続きざまに、見せられる光景に、ゾク! とさせられる。
シャッターを切っている自分の背後に霊感(冷感)を感じる?
ゾクゾクするのである。
何度も後ろを振り向くが・・・誰もいない。
寒い。
周囲の山には残雪が、吹き付ける風は冷たい。
そうか、ただ、寒いだけか!
・・・と、納得しておこう。
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(拡大) |
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田沢湖で夕日を撮影して19時に出た。
計画では、R341号を玉川温泉〜八幡平〜R282号へ抜けるつもりだった。
このルートだと、今回の旅は4000kmを超えていただろう。
その後は、東北自動車道〜八戸自動車道〜八戸市と行くだったが、田沢湖を出たとたんに、この看板を2枚も見た。
今回はチェーンは持っていない。
たとえ、4駆といえ夜に寒いところで立ち往生はいやだ。
ここで、大幅なルート変更となった。
しかし、この変更は大正解で、あまりにも距離がありすぎたのだ。
また、八幡平には来よう・・・と。
あきらめた。 |
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