<<< 浦富海岸の夕日 >>>
風情ある風景を探して!?
写真は鳥取県の浦富海岸なのだ。

この撮影旅では、近畿地方にポイントを落とすことだったのだが、天候に嫌われ走るうちに、いつの間にか兵庫県から鳥取県に入ってしまった。

計画では、兵庫県の城崎(きのさき)あたりから西側の竹野海岸、香住海岸、但馬(たじま)松島あたりと検討していたのだ。

ここでは、撮影ポイントなる位置探しを含め走ったので見てほしい。
かなり面白い地形だった。

実際に、城之崎マリンワールド辺りから海岸線を走った。

兵庫県最北端にあたる“猫半島”がある。半島を沖合いから見ると猫が両耳を立てた姿に似ていることから名がついたと言われている。

猫半島から次に現れる半島が切浜の北端の岬に日本海の海蝕作用によって造られた高さ18メートルの洞窟が“淀の洞門”があり、神代の昔よりあると言われ、スサノオノミコトの伝説も語り継がれている。
また、切浜の端っこでは、海から突出た2つの岩の柱の間に、直径3〜4メートルの丸い岩が挟まった奇観で、そのために“はさかり岩”の名で呼ばれている。

切浜より西に5Kmほどいくと今子浦がある。
そこには、千畳敷の岩と黒島の間に日本海を見ているようにみえるカエルに似た“かえる岩”がおもしろおかしくある。

続いて香住海岸の入江に出くわす。
海岸線を少し走ると、“但馬松島”と言われ弁天島が現れる。景観も素晴らしいが、海の青さにも驚く限りである。その先は、“三田浜園地”といわれる海水浴場があった。しかし、車はここまで。

ここまで走ると、ついでに余部鉄橋(あまるべてっきょう)(高さ41m、長さ309mのトレッスル式鉄橋)に行ってみよう。
TVでも聞いていたが、今年中(2007年)には鉄橋が撤去されるそうだ。
橋の付近はすごい車と人だかりで凄かった。

そろそろ本日の夕日撮影場所を決めないといけない。
さっき通った海岸線もいいのだが、地図にある“但馬御火浦(たじまみほのうら)”なるものが気になる。この海岸は国の天然記念物に指定されている。
日本海の怒涛(どとう)で洗われ、形成された奇岩、洞門、洞窟が連続し、釣鐘洞門(つりがねどうもん)や三尾大島(みおおおしま)などの奇勝は、世界屈指の景勝地。
しかしながら、その姿を見れるのは、遊覧船から見るしかないようだ。

だから、走ってみない訳にいかない。
そこには、資料によると、日本一高い場所にある灯台“余部崎灯台”がある。
かなりの期待で行くが撮影には不向き。

少し走ると“鋸岬(のこぎりみさき)”がある。
海上に張り出した長さ500m、幅60m、高さ30mの半島。半島の頂部は凸凹になっていて、まるで鋸の刃のようであることからこの名で呼ばれている。
またの鋸岬のちょうど中間部に位置し、船上からならこの洞門越しに見る朝日が絶好であることから「旭洞門」と呼ばれている洞門がある。

少しは期待はしていたものの陸からは撮影にはどうにもなりそうもない。

ゆえにもう少し走っていると、日和山の岬の先に“三尾大島”が見える位置があった。
夕日の位置的にも少しは絡んでくれそうだった。
撮影場所をここと決め、余部崎灯台に戻り昼食を取り昼寝もした。

ところが、4時を過ぎたころから雷と夕立でどうにもならない。
西の遠くの空が明るいではないか、地図を見ると西方向には“浦富海岸”がある。
そこは、過去にカメラ仲間が撮影した写真を見せてもらっていたことがあり地名は知っていた。
よ〜し思い切って走ろう。
天候は西に行くにしたがって晴れ間が覗き、いいグワイになってきた。

浦富海岸に着いたのは6時前。
なんとか間に合ったようだ。
空が焼けてくれないが、雨よりはいいか!
太陽が雲に落ちて、これでおしまい。


撮影して車に帰り、次の朝日をどうするか地図を見ていると、ビックリ!

浦富海岸は、鳥取県で中国地方だった。

近畿地方にポイントを落とすつもが・・・、大きな失敗をした気分になってしまった。


※今回の散策は、単なる観光ではない、あくまでも撮影場所探しのためである。


戻る

朝陽と夕陽の旅
Photo:okamura