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●どうにもならない夕陽● | |||
愛知県の三河湾を包むように、知多半島と渥美半島がある。 知多半島に朝日の撮影ポイントは落としているので、その対岸に当たる渥美半島からの夕日もなんとしても撮影したかった。 そのチャンスは2006年5月にきたのだ。 東北からの帰り道に、静岡県の御前崎とどちらを選ぶか迷ったが、渥美半島に魅力を感じたのである。 目指すは、“伊良湖岬灯台”。 ちょっと、早めに着いたので、当たりを散策することにした。 西ノ浜を北側に渥美火力発電所に向かって海岸線を走った。 途中で車を停め(車の向きは反対を向いている)、南側から北側には真っ直ぐな道が続く。その防波堤も途中まで整備されてどれぐらいの人が集まるのだろうと思うほど長いのである。 この浜は、雰囲気はいいのだが・・・漂着したゴミが多いのが残念である。 この長い浜のゴミは、ちょっと取りきれないだろう。 とても、もったないない気がした。 西ノ浜が終りかけた右手に、少し笑ってしまうような灯台がある。 “立馬崎灯台”と言って白亜四角形の小型の灯台。 地上から塔頂まで11mと電柱より低い。 車と並べてみると、こうなる。 なんというか、広い場所に不思議にポツンと立つのが面白い。 撮影から遠のいてしまったが、ここでの夕陽撮影も考えたほどだ。 本題の伊良湖灯台に戻り、駐車場より15〜20分ほど歩くと灯台に着く。 なかなか夕陽を絡めると面白そうな灯台だ。 灯台から少し離れて、望遠で狙うことにした。 灯台に人がいて、その後ろに海があり、そこに夕日が沈む画を頭に描いた。 時間とともに期待度は増すばかり・・・。 そのはずが、時間とともに空の雲が厚くなっていく。 風も出てきて、周囲の気温も下がり、不安度が高まる。 灯台にカメラをセットして40分後には、夕日どころではなく、雨が降らなければいいのにと思うほど景色は一変した。 なにしろ、傘は駐車場で15分も走らないと戻れない。 もう、こうなるとどうにもならない。 よくあることだが、とても残念でならない。 こんな時、思うことは、 「ここは広島から、何百Kmも離れている・・・また来れるのだろうか?」 ・・・と、頭をよぎるのである。 |
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朝陽と夕陽の旅 Photo:okamura |