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No16.
 2003年8月号

2003年7月26日発売

車中泊できるジムニーを、さらに改良




 JA11からJA22Wへ乗り換え、ベッドを作りかえたので下段で紹介  

(2009年9月に修正)



ジムニーを宿としてカスタムしていたのは2年前のこと。
私のホームページにもその時の内容を紹介しているが、それを見てか、時々メールが入る。「同じようにジムニーにベッドを作りたいのだけど、もう少し詳しく教えて・・・」どうやら、私と同じような考えでジムニーに乗っている人もいるみたいだ。
2年使って、さらに使い易くバージョンアップしたベッドを紹介しよう。



車中泊が快適な自作ベッドをさらに使い勝手良く改良

 趣味の写真撮影で宿泊地を決めることなく、どこでも寝られるようにJA11の後部座席にベッドを設置していた。その時のカスタムは後部座席をはずしコンパネでベッドを作成。もちろん何度も車泊をして便利に使っていたが、寝床を作るときに上下分離していた下部に置いてある荷物を取り出そうとすると一端外に出て、後部のドアを全開にする必要があった。

 少し不便であり時間もかなりかかっていた。あまり使わない道具はいいが、寝袋やマットや毛布などを下部に置いたときは最悪であった。
 上部にカメラ機材や衣類やクーラーボックスを置くが、寝るためにはベッドを半分あけるため、上部の荷物を運転席に置き換えていた。ベッドの変更を考えた一番の問題点は、カメラ撮影で朝陽を狙う私には、目覚めとともに移動をするのに荷物の積み替えする時間の無駄であった。寝袋から出てすぐに運転席に移り、撮影ポイントへ車を動かせる方法を考えていた。



荷物の取り出しを重視し、思い切ってベッドを半分に

 先月号に「GWの狸組ツーリング」を紹介しましたが、出かける前にJA11のベッドを変更した。
ツーリングは3泊の予定で野宿を決めていたので、思い切って改造に踏みきった。ベッドの変更を次の5点に決めた。
@ベッドの全長は170cmをキープする。
A荷物の積載量も減少させない。
Bカメラ機材は上部に置き、取り出しが容易にできる。
C救急道具は下部にあってもいい(現状維持)。
D助手席も使用できる(現状維持)。

 ツーリング中に、疲れを取れる最大の秘訣は足が伸ばせて寝れることが一番である。それにはテントが良いがやはり、やはり、雨でも気にしないで寝れるJA11の中がいい。
荷台から助手席のベッド部分は現状維持でベッドの面積を確保し、板(ベッド)で上下が2分されないようにする為には、
単純に、いままでの荷台半分を切り取ればいいことになる。
ベッドを作成するにあたって、かなりの重さに耐えられるように丈夫に作っていたので、骨組を減らしても強度の自信はあった。

 とはいえ、荷台部分の半分を切り離すということは、強度(横ずれ)は減少することになる。
そこで左右に入れていた梁2本のうち、前の運転席側を切り取り、後部ドアは残すことにした。
当初のカスタムで切り取った梁を下げたり、ベッドを支える柱になる木をL金具で止めることで、ベッドの横への強度を保つことができた。
このL金具を止める条件として、荷台に3mm程度の板を敷くことは、今回の変更する内容で絶対に必要なものとなった。
運転中に荷台にある荷物が前にズレない働きも兼ねている。

 ベッドを作るときにも運転席からも寝袋が取れて、ベッドから衣類が探せて、寝ていて喉が渇くと飲み物も取れる。
運転中に左の上部に置くカメラ機材一式も、右の荷物の上にカメラバックを積み替えるだけで、簡単にベッドが作れるようになった。
ベッドの面積を半分にすることによって、荷物の移動が容易になったのである。

 移動中の荷崩れ対策はベッド後部にゴムで左右に振りわけて押さえるようにしている。ベッドの後部に鉄パイプ(壁に取り付けるハンガーなど)を取り付け、ゴムをワッカにして通して、右と左半分をとめることができるようにした。これで、カメラ機材もダートでも走りで跳ねることを防げる。

 また、そのゴムを止める反対側は、廃車となったジムニーより、ウインドウの保護棒2本にして引っ掛け位置を低くい所へも取り付けた。
ゴムを止める金具として使えるのはもちろんだが、高くなった荷物で窓を割らないための保護サクの役割も果たしている。



ひとりで出かける撮影旅行なら、ベッドを組み立てたまま走る

今回のツーリングで3泊したが、以前より寝床を作る時間が半分になり、朝にそのままの(寝床のまま)移動も可能となり、
起きて移動までの時間はベッドから運転席に動く時間だけとなった。
カメラ撮影時は、ひとりで出かけることが多く、ベッドは作ったままである。とても狭く見えるが、これでなかなか便利である。
助手席の上にベッドを作ることによって、3段の棚ができたことになり、助手席の足元は車内で出るゴミを入れる袋や履物(靴、サンダル、長靴)を置き、
助手席の座面には地図やカセットテープやタオルなどを置く。ベッドの上にはノートパソコン、すぐに使えるカメラとレンズを置く・・・というように分類できる。
運転中に板の上の荷物が滑る(助手席側)ので、運転席に落ちないように、幅木を運転席側にとめている。
これは、荷物を落とさないための効き目があった。

 今回のカスタムは、以前のベッドを変更してより使い易くなった。寝床を作る時間も荷物の移動を含めても3分以内とかなり短縮できた。
また、車の中で後部の荷物の移動や出し入れができるようになり、とても便利となった。これで雨の日にも濡れずに済む。
寝るときに、荷物を運転席に1個か2個を置くが、朝にこれを動かすだけで車のスタートができる。
これは、私にとっては、カスタムした結果の最大の特典となり、荷造りも整理しやすく、綺麗に収まる。
また、運手席の後部が板が無くなったことで、長時間などの運転で疲れたときに、シートを倒すことができるようになったのも嬉しい。
仮眠も取れるようになった。
今回のカスタムにかかった費用はゼロ円で、ベッドを分解して変更して組み立てた時間は、2時間ほどだった。

※説明1
夏にJA11の中で、より気分よく寝るための秘策を紹介



@蚊退治の対策
 夏に寝る時の最大の敵は「蚊」だ。私は夏に、車泊する時の必需品に、スキンスプレーをはじめ、香取線香や虫除けスプレーを持参している。香取線香は、車外の前と後で焚き、必要に応じて電池式の香取マットを車の中で回す。寝るときに、「ブ〜ン・・」という音だけでも寝不足となる。
とにかく、蚊退治を忘れないようにしている。


A暑さ対策
 寝るときに、車のドアを全部閉めて寝ると熱くてどうしよもない。そこで考えたのが、防虫ネット。これは、キャンプ用品のタープに使うネットを購入した。もちろん、雨が降っていないときとか、周りに人気があるときに使うことにしている。これで、かなり涼しい風が入り、気持ちよく寝れる。これを使うときはガムテープとビニールひもを使うと、より虫対策に便利である。山の中や、ひとりで寝るときは、いろんな面で怖いので使わない。


B外灯の明かり対策
 外灯がある駐車場や車のライトが当たる場合にはこの「簾」がとても便利だ。車の前や後ろのウインドウに被せるだけで明かりを遮ってくれる。また、車内を見えなくするので安心して寝れる。何度が使ってみたが、便利なので絶対にお勧めである。巻いてしまえば荷物にならないのと、昼間の駐車時にも日除けとしては抜群の効果が期待される。




写真の部分をカラーで紹介します。
問い合わせでもう少し詳しく知りたいとメールが入ります。
カラー画像を見てください。




(左がベット、右が荷物置き)





(今回の改造前は後部が一面にコンパネを貼っていました )





(ベッドとなる左側だけ残し、右側の梁を切り取った)





(梁を切り取ると、左右のズレができるので全面の下部に梁をいれた)





(荷崩れ防止の為、真中になる所にパイプを取り付けた)





(荷崩れの為のゴムひもで、窓の保護棒を2本にして強化した)





(これは、ベッド下の奥側に入れる救急道具)





(ベッドは組み立てた状態で、パソコンも載せたまま走行できる)





(ベッドの運転席部分に、幅木を付け、荷物の落下を防止できた)



(ベッド部分の骨組)



(助手席のヘッドレストを外して倒せる長さにあわせている)



(助手席部分の骨組で、ネジを使わないはめ込み式)

 
2009年9月に追加したベッド改造の説明
ここからは2009年9月に画像をアップします。

2009年にJA11からJA22Wに乗り換えたのでベッドも作り直しました。
4×4MAGAZENに掲載できなかったのでこのページに紹介します。
あくまでも、車泊を前提として説明します。

また、私の場合は、カメラ撮影を主体としたジムニーのカスタムになってます。
撮影の旅では、自炊もすることを考えて、多くの機材や荷物を載せることも考慮したものである。

疲れた時の疲労を回復させる為には、横になって足を伸ばせて睡眠を取ることが一番。
それも、寝たい・横になりたいとなった時に、3分以内に目を閉じれることが条件。
また、雨が降っていても車の外に出ずに、運転席からベッドに移動ができることも条件。

今回で、3代目となるJA22Wへのベッド作成は、最小限の木材で最大のスペースを確保すること。
いつもは助手席を取り付け、長旅には椅子を外す(ねじは4本しかない)こともいままで通りできること。
さ〜あ、いかになることやら。

このぺージへのアクセスがレーポーター通信の中でも最も多い。
2009年9月現在で、このページへのアクセスは4万件を越えた。
(表示はしないがページにアクセスカントを付けてます)

人気ページなので、新しい情報をアップしたかった。

(2009年9月アップ)

  ちょっとだけ話を整理。

上段の説明は左の白いジムニー(JA11−3型)をベースにして説明してます。
右に乗り換えた時の説明はありません。


エンジンが少し違うくらいで車体はほぼ同型に近い。しかし、いざ内部にベッドを付けようとすると、5型は内張りに変更がありそのままでは付け替えはできずほんの少しだけ変更した。
ほぼ同じと考えてもいい。


撮影車として、
左が1代目のJA11‐3型
右が2代目のJA11‐5型


2009年6月からJA22Wに乗り換えた。
撮影車として3代目となる。

JA11は4ナンバーで貨物であったが、JA22Wは5ナンバーなり乗用となり、車の内部もかなり違う。

基本的には使っていた木材を切りながら作った。
一番の違いは後部座席の両サイドがエグレ(後部座席に座った人の腕が楽になるように)て広くなっていること。この広さは有効的に使うことにした。
 
 
 
  おさらいとして、JA11で少し説明。

ベッドの前側で助手席の上部分。
助手席は外している状態。

U字の金具は、走行時に荷物のスットパーとして裏からチョウねじで締め付けて留めている。
寝る時には外せる。
 
  1代目のジムニーの時には黒い部分のベッドは一枚ものだった。

2代目になった時に、ノートパソコンを一段下に入れたくて矢印の部分を約5cm下げた。

このことで、寝るときにパソコンも蓋をするだけで片付けることができそのスペースも最小限に確保できた。
  ちなみに、パソコンはGPS機能を搭載している。
CFカード式でアンテナを外部に出して、ゼンリンの地図上に現在地のポイントを表示するすぐれもの。

マウスのスクロールだけで操作できて、全国地図から市街地までイッキに拡大縮小が可能。 
車専用のGPSどころではなく、地図本を広げるより早く便利である。

走行中は、キーボドも要らないので上にカゴを付けて小物入れとしているがこれもかなり重宝している。
カゴを付けた板と寝る時に変える板の2枚を持っている。
 
 
 
 ここからが、JW22の車泊のベッド作成の説明(JA11より改造) 
  JA22Wの後部より撮影したもの。
荷台にあたる部分にも3mm程度の板を張っている。
ベッドの足を固定するのに足が動かないようにネジを留めるだけのもの。

下の板は車とはネジで固定はしてない。
しいて言えばガムテープを張っている程度。それで跳ねることもない。

少し話は余談ではあるが、ジムニーを買った時に後部ドアにオプションで物入れのBOXが付いていた。
何をいれるかいろいろ考えてが、私は組み立て式ベッド(通称ボンボンベッド)を入れるようにした。
このベッドは私にとって、仮眠をとる道具としては最高に重宝している。いままでは大きすぎて簡単に載せることができずかなり苦労していたもの。
天気の良い日、海岸線や森林の木陰で昼寝ができるものを載せることができた。
これ本当に気持ちよく寝れます。
 
ベッドは、前(座席側)と後(荷物側)に分けている理由は、ベッド使用でない時でも後側が2段になることによって荷物が上下に置けてスペースが倍になる。

ベッドとして使う場合には、この後部の固定された部分がないと平らな頑丈なベッドは構造上もたないだろう。
この部分がしかりしていると前側のベッドもしっかりと固定される。

またベッドを荷台と同じ大きさにしないのは1代目の時(上記にある)に使用してみて運転席が倒せないことや下にある荷物を出すのに苦労をした。

いままでは、ベッド後の上のバーとなる木を思いきってなくした。そうすることによって右側の部分が広くなり荷物も長いものも入り出しやすくなった。
バーの木を切っても強度は大丈夫だった。 
 
前のベッドを外して運転席側から運転席を見る。
座席を最大に寝かせるように後ベッドを前後2枚に切断した。イスの部分には、ベッドとなる板を載せるようにした。

ようするに、今回のベッド改造の一番違うところは、ベッドの板を3枚にしたことである。

日頃は助手席を付けて走り、長旅でひとりで出る時は助手席を外してベッドとなるわけである。

その中間的には、助手席を外さすにヘッドレスだけをを外して、ベッドの下に収まるようにもしている。

 
 
こうすると、普段でも助手席が使えて便利である。
そもそも、私の場合は搭乗者のことはあまり考えてない。
カメラ撮影や取材で遠くへ走り、車を宿としたいためのジムニーである。

しかし、冬時期にはタイヤがスタットレスはめかえて、四輪駆動車という点からすると冬には稼働率が上がる。
どうしても人を運ばなくてはならない。
だから、助手席がいることもある。

 
  運転席側からベッドをみる。
改造前と変わらない。
ベッドをつけても運転席の背もたれは倒せるようになっている。

下で説明するが、前のベッドをささえる足2本を取った。以前のベッドではベッドの前を固定することができず足を2本つけてベッドを支えていた。
上記の説明写真でもあるが、これもかなり考えて気にいっていた。

しかし、今回は足を取って、ベッドの下を広くした。
私の場合、この下にカメラ機材で埋まるのである。
かなりの機材であり、出し入れができ、車の外からも見えない部分としてはここが一番良い。

  
  助手席は外してベッドをつけた状態。
JA11の時にあった足をとった。
赤い矢印はダッシュボード下の小物入れ部分でかなり頑丈な作りになっていたのでそこえベッドを2重に補強してのせている。
それからベッドがコンパネだけでは弱いので前後左右に2本の角材をとめた。画像では見れないが、角材の右は後部のベッドの足の上にのるようにしている。
ベッドを付ける時はこの板は2本ほど木ネジで後部側のベッドの部分にとめて外れないようにしている。

これも以前から使用していたが、ベッド板をのせていただけであった。

見てのとおり、広い空間ができている。

こうなる時は、運転手以外は乗せることは考えていなし。もちろん、一人乗りのジムニーとなる。

黄色の矢印はドアの一部が当たるため切り込みを入れている。
 
 
ジムニーのベッドに改良を加えて3回目になります。
JA11からJA22Wまでが、同じ方法でカスタムできるなんて凄いと思いませんか。
もちろん、JA22Wになって足まわりはまったく変更され、サスペンションなどは使えませんでしたが、内装などはたいして違わない。
ベッドをつけることでは、少し切ったり削ったりしただけで、同じ材料で組み上げできました。

JA11からJA22Wでは十数年も変わらないのと同じようなもの。
運転して、走りぷりは違うが乗っていいる感覚はまったく変わらない。
ジムニーってすごいですね。
遊べる車という感じです。
 


アウトドア雑誌
  “地球丸” 車中泊 『カーネル』より掲載


車中泊を楽しむ雑誌 「カーネル」のSTAFFとして活動開始

writer&phtograperとして連載中!


朝日と夕日を追いかけて日本を旅する 


 太陽を追いかける撮影旅のため、車中泊をしながら日本を一周した。
10年計画で、約6万キロを駆けり、北海道の撮影旅で完結編となった。
その旅の内容を紹介している。
もちろん、車中泊の記事を中心に・・・。

<<<ぜひ見てくださいね>>> 

   

(2011年1月にアップ)



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