<<< 田尻の朝日 >>>
彼岸のだるまさん (ちょっと説明が長い・・・ゴメン)
太陽を被写体に決めた1枚の画像である。

私が住む福山市の瀬戸内海に面する所に田尻(たじり)という所がある。
ここは、朝陽のスポットで有名で、1年に春と秋の彼岸時期に約7〜10日間にしか撮影できないところ。

瀬戸内海で“だるま”が撮影できると聞いて、2003年の春に田尻に行ってみた。2日目で見事な朝陽“だるま”を見ることができた。これをみると虜になるのは間違いない。だるまは、大気が冷え込み、無風の場合、海面とその上の空気層の温度差で光が屈折するために起きる現象で見えるそうだ。

天候にも左右されるが、なにはともあれ早起きして、この場所に立つことから始まる。朝4時過ぎに起き、40分ほど車で移動する。5時頃に現地に着く。


5時50分
周囲が明るくなり始め、太陽が出る方向の天候がはっきりする。なぜ撮影期間が短いのかというと、日の出の位置が島と島の間に出るからで、その距離が短くほんの少ししかないからだ。

5時58分
いつのまにかカメラマンが集まっている。約60〜70mの間に多いときは70〜80人が集まる。


・・・ドラマは3分しかない・・・


6時6分
水平線から太陽が覗き出した。しかし、天気が良すぎると瀬戸大橋が見え、その東にある島などが見える時もある。この日も瀬戸大橋の橋脚が右に見えている。

6時7分
太陽が出てから1分も経っていないのに、太陽は半分以上が出ている
上部が少し丸いが全体的には四角にも見える。
ほんの数十秒で尾が出来始めるのである。画像を見ても解るが、太陽は時間とともに(秒単位で)右に移動(春だから)するのである。
カメラは、400ミリのレンズに2倍のテレコンで、デジカメなので1.6倍すると約1,280ミリの倍率となり、ファインダーの中では、シャッター切るたびに、微妙に動かしていないと、真中には留まらない。

6時8分
自分でも、いちばん気にいっている画像である。
私が勝手に、“彼岸のだるまさん”と呼んでいる。
20秒ほどしか経っていないのに、水平線から太陽が切れる瞬間だ。
そして、数秒後には、離れた

本当に、綺麗でドラマチックな一瞬だ。
画像は、まったくトリミングも色も変えてない。
これが、ファインダーの中で繰り広げられる訳だから感動するのも解っていただけよう。

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朝陽と夕陽の旅
Photo:okamura