大砂利谷林道は短いながらも感動する景色を見ることができる。
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麻紀さんは大学時代には、父親が反対する中、オートバイに熱中し、ツーリングにあけくれていたそうだ。自分でも、根暗で人見知りが激しく、知らない人と話すのが苦痛で、旅仲間が近くにいなかったのでひとり旅ばかりをしていたという。
当時黒のJ−53に乗っていた義道さんと出会い、自分もそれに乗せてもらえる理由で逢っていたと言う。そのジープに憧れ、好意を持ち始めたのは意外にも麻紀さんだった。
ひとり旅は気楽でいいが、話し相手がいないのは凄く辛かった。それまでひとりでも生きていけると思っていたが、主人の義道さんと出会って180度、考えが変わったそうだ。温厚な義道さんをみていると納得できる。
小野さん夫婦は、「親が楽しいと、子どもたちも楽しいものだ」、「また、どこか珍しいものを見せてやろう」と考えが一致しているのに妙に納得できた。そして極めつけは、「優しいダンナがいるから安心して、出掛けられるですよねえ〜。帰る場所があるっていうのは幸せなことだ!?」と旅を経験して思うようになったのは麻紀さん。
北海道と東北の子連れ旅は周囲から批判的な声もかなり、「他人からみるとそうだろうなぁとは思った」と感じつつも、子どもにも体験をさせたことにはまったく引け目は感じていない。
現在では、年に何度も家族でキャンプしながらツーリングができるのは、鍛え上げた根性があるからだと感じた。そんじょそこらのひ弱なものとは違う。今年の5月に四国に出かけ、大雨と大風に合い、テントが飛ばされた状況を勝史くんが楽しいそうに話してくれたのだ。
普段は、夫が仕事・妻が家事をする普通の家族なのに、家族共通の遊びで盛り上がれるのは凄く羨ましい。それも気を張らず、笑い声のなかツーリングする姿はいい。私も小野家族の温かい家族愛を少しいただいたようだった。
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